まず、風邪の原因菌となるウイルスで代表的なのが「ライノウイルス」ですが、このウイルスには数百種類の型が存在するため、ワクチンを作ることができません。
一般的にいわれる風邪予防に関しては、科学的根拠があるものが少なく、実は風邪をひく可能性が減るだけです。
こちらでは、風邪の感染経路と効果的な風邪予防についてご紹介します。
風邪の感染経路
一般的に、風邪のウイルス感染経路には「空気感染(くうきかんせん)」「飛沫感染(ひまつかんせん)」「接触感染(せっしょくかんせん)」などがあります。
空気感染(くうきかんせん)
狭いところに風邪をひいた方がたくさんいる場合は、ウイルスが様々な粘膜に付着しやすいため増殖して風邪もひきやすくなるため、換気を充分にしましょう。
飛沫感染(ひまつかんせん)
ウイルス感染で注意が必要なのが飛沫感染(ひまつかんせん)です!
「咳で約2メートル」「くしゃみで約5メートル」も飛ぶといわれています。
ウイルスを保菌している人の咳やくしゃみで、唾液とともに空気中にウイルスが飛散し、このウイルスを吸い込んだり、目などの粘膜に付着したりするとウイルスに感染しやすくなります。
接触感染(せっしょくかんせん)
ウイルスが付着したドアノブなどを介して感染する接触感染があります。
ウイルスは目や鼻などの粘膜からも感染するため、ウイルスが付着した可能性のある手指で目をこすったり鼻を触ったりすると感染する可能性がありますので、普段から顔を触る癖がある人は、意識的に気をつけましょう。
手についたウイルスを洗い流すためは、手洗いは効果的な予防法といえます。
2つの効果的な風邪予防
効果的な風邪の予防策としては「風邪の感染経路を遮断し、感染源との接触をさけること」「抵抗力を高めて風邪にかからない身体作りをすることです」の2つです。
「風邪の感染経路を遮断し、感染源との接触をさけること」
一般的に言われることですが「手洗い」「うがい」「マスクの装着」による、ウイルスとの接触をさけること。
手洗い
手についた風邪ウイルスは、水洗いだけでは落とせないため、石けんを使って丁寧に洗いましょう。
うがい
口の中の細菌を減らし、のどや鼻の粘膜を潤すことができるので、風邪予防に効果的です。
通常の予防時は水うがいで十分ですが、風邪が流行っている時、身体が弱っている時はうがい薬を使用するのが効果的でしょう。
マスクの着用
マスクの着用は、ウイルスの感染経路である口や鼻をしっかり覆うことで、ウイルスや細菌のついた手で触れる機会が少なくなります。
また、のどや鼻の粘膜を保湿し、風邪ウイルスの活動を抑えるのに効果的です。
「免疫力を高めて風邪にかからない身体作りをすることです」
基本的に風邪は免疫力によって抑止できる場合が多いため、免疫力が高いと軽症で済む場合がほとんどです。
日常から「バランスの良い食事」「適度な運動」「睡眠」の身体の内から免疫力をあげて自己抵抗力を上げることが大切です!
バランスの良い食事
免疫力を高めるためには栄養バランスが大切です。
普段からビタミンやミネラル、肉や魚、大豆製品などのタンパク質を意識して取るようにしましょう。
風邪をひきはじめかな?と感じたときは、身体を温めると免疫力が高まり回復を早めてくれるため、身体を温め消化のよい食事を摂りましょう!
適度な運動
普段から適度な運動をすることで筋力をつけると、体温の上昇につながり、免疫力が高まるといわれています。
運動不足で冷え性が気になるという方は、適度な運動を毎日の習慣に取り入れてみてはいかがでしょうか。
睡眠
普段からきちんと睡眠をとることで、疲労を軽減し免疫力を高めましょう。
ストレスや睡眠不足などで体が疲れていると、自律神経のバランスが乱れてホルモンや免疫細胞の働きが低下してしまいます。
また、免疫力が低下することで、ウイルスの活動が活発になってしまうため、普段から疲れをためず、しっかり休息を取ることが大切です。
最後に
冬に流行するウイルスは低温、乾燥の環境を好むため、風邪予防のためには、加湿も効果的です。
室温は20℃程度、湿度は60~70%ぐらいがベスト!
ウイルスの活動を妨げるような室内環境に整えることも大切です。