私は、以前仕事をしながら祖父母の在宅介護を経験しました。
祖父の最後は病院で看取りましたが、祖母は自宅で亡くなりました。
この在宅介護をしてみて知ったことを、こちらでご紹介します。
在宅介護中に家で亡くなると
この時期の祖母は1日のほぼ大半をベッドで過ごす状況でした。
自宅に数人ヘルパーさんの毎日の出入りもあった時期で、朝食、昼食はつくりおきをして夕食のみ宅配食を利用していました。
この日も、いつものように会社に出勤しましたがお昼前に母から携帯に連絡があり、「今朝おばあちゃんが亡くなったから、私も今家に向かっている最中だから状況がわからない」とのことでした。
私も会社を数日お休みする旨を伝え、早退しました。
複雑な心境でした、この時期はもう介護で心も体も疲れ切っていたので何も考えられない。
亡くなったったという実感や悲しみなどという感情はもう無くなっていました。
状況がよくわからないままに、ただ電車で家に向かうだけでした。
家に戻る途中に、「大丈夫?車で通ったら救急車が止まって凄い事になってるけど」と友達から心配のメールがきましたので、何か大変なことになっているかもと思いました。
家に着くと
家に着く頃には、救急車も止まっておらず、すでに落ち着いていました。
家に入ると想像よりは落ち着いた母と祖父が待っていました。
状況を聞くと、ヘルパーさんの朝の訪問時の最中にベットで亡くなったとのことです。
警察署に行く
家で人が亡くなると、まず救急車と警察が呼ばれます。
今回、ヘルパーさんの発見でしたが、家で人が亡くなると明らかに事件性がなくても警察が呼ばれ、遺体も警察に引き取られます。
その後、事件性の疑いがあれば解剖となるのでしょうが、祖母の場合は検視だけで済みました。
数時間後、母と一緒に遺体がある警察署へ行き、担当したお医者様から死因の説明を受けました。
ここからは住んでいる場所によるのですが、この検視は引き取られると警察署が委任している病院の医師が行うようで、金額の相場が3万円と以前に聞いていました。
ですが、私の住んでいるところの警察署が委任している病院の医師は高めのようで、医師からの説明後、その場での現金払い7万円が必要となりました。
そして、あろうことか支払った現金は、たった今説明を受けたお医者様のポケットに無造作に入れ込まれました。
心のなかで、本来の病院での仕事とは違い、お医者様にとってはバイトなのかもしれないですが、人の死が関わることで、しかも遺族の前であまりにも配慮がなさすぎる行為だと感じました。
もちろんお医者様の全員がそうだとは思いませんが・・・。
この支払をしないと、警察署から遺体の引き取りができないようです。
その後
私たちは、これから家に戻ってからしなくてはいけないことが待っていました。
その後、悲しむ間もなく葬儀の準備や、親戚への連絡、役所への届け、部屋の片づけなどは母と私と2人で数日で行いました。
家で人が亡くなるという事はこんな事もあるのかと、これは実際に経験していないとわからないだろうという思いからこちらの記事を書きました。
悲しみの感情よりも、決められた時間内で何をしなくてはいけないかを考えて、分担作業しました。
生前整理の大切さ
他の記事でも記載していますが「生前整理」をしておきましょう!というのも、この在宅介護の経験からなのです。
亡くなった後の片付けは、本当に大変でした。
当時、終活など考える人も少なく、まして介護も社会に認知されていない時だったので、介護関係で仕事を休まざる得ない状況も理解されず、亡くなった後の片付けは想像以上に大変なものです。
後回しにせず、元気なうちから身の回りの片付けはしておきたいものです。